睡眠時無呼吸症候群は、たいへんポピュラーになりました。

テレビや新聞・雑誌でも頻繁に取り上げられ、大きな関心を呼んでいます。

人間は呼吸なしに生きていくことはできません。

ところが、睡眠時無呼吸症候群では、寝ている時にその呼吸が何度か中断するというのですから、センセーショナルに扱われて当然かもしれません。

 

無呼吸の原因は、舌や口蓋垂(のどちんこ)が、気道を塞いでしまうことで起こります。

体型も大きく影響しています。

太っている人は、首の周りに余分な脂肪がついているので、それだけで気道が塞がりやすくなります。

欧米人ではこの病気の方のほとんどが肥満体です。

相撲の力士にもその方が多いと言われています。

 

太っていなくても、あごの大きさなどが関係してきます。

あごが小さいと睡眠時無呼吸症候群になりやすいと言われています。

舌や口蓋睡の大きさには、それほど個人差がありません。

しかし、あごの大きさはいろいろです。

欧米人よりあごが小さい日本人には、いわゆる痩せ型の睡眠時無呼吸症候群の方が少なくありません。

 

無呼吸発作は、いびきを聞くとよく分かります。

普通の「スースー」「グーグー」ではなく、数秒間、寝息が止まった後に、「グファ!」と大きな音を発して目を覚まします。

水の中に潜ってずっと息を止め、こらえきれなくなって水面に顔を出し、一気に息を吸い込むような激しい音がします。

睡眠時無呼吸症候群の方は、夜中に何十回、何百回も無呼吸発作を起こします。

これが日常生活に大きな影響を及ぼすのです。

 

 

 

「睡眠時無呼吸症候群」とは?~その2

 

睡眠時無呼吸症候群は略してSASといいます。

寝ている間に10秒以上の無呼吸もしくは低呼吸が、1時間に5回以上ある場合にSASと診断されます。

 

SASの代表的なものは、次の2つです。

①習慣性の大きないびき

②日中の過度な眠気

 

①の大きないびきは、家族にとって悩みの種です。

一緒に寝ている奥さんや夫がうるさくて眠れない。

家族は、なんとかならないものかと、いつも思っています。

 

それよりも問題なのが、症状②の「日中の過度な眠気」。

迷惑どころの話ではなく、交通事故をはじめとする大きな事故や惨事につながる危険性があって、社会問題となっているのです。

車や飛行機の運転はもちろん、大きな機械を操作したり、薬品などの危険物を扱う作業、管制官やオペレーションルームなどで安全を監視・管理する仕事を任されている人にとってはショッキングな症状なのです。

 

日本でクローズアップされたのは、2003年のことです。

新幹線の運転士による居眠り運転の事故原因を綿密に調査したところ、運転士がSASであることが判明しました。

SASが一般に知られる大きなきっかけにもなりました。

 

SASは、眠っている本人が自分で気づくことはなかなか難しい病気です。

夫婦や家族など、いつも一緒に寝ている人がいれば、大きないびきで教えてもらうことができます。

しかし、一人だと、なかなか分かりません。

長い間気づかず、適切な治療を受けることもなく過ごしてしまうケースが多いのです。

しかし、「自分のいびきで起きたことがある」という人がいれば、SASの可能性が大きいと考えていいでしょう。

 

参考文献  厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト

睡眠時無呼吸症候群 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp