この病気は最近、メディアでも取り上げられるようになりました。

何だか変な病名なので、一度聞いたら忘れられないかもしれません。

ご存知の方も多いのではないでしょうか。

 

RSLを直訳すると「下肢静止不能症候群=じっとしていられない脚症候群」

とにかく、脚を動かしたくて、我慢できなくなる病気です。

 

横になっている時や座っている時に、脚がむずむずする。

 

「脚が、ひりひり、ちくちくして仕方がない」と表現する人もいます。

このような感覚に耐えられず、どうしても脚を動かしたくなります。

症状が進むと「針で刺すような」「ほてるような」激しい痛みを伴います。

また、「虫が這うような」と言う方もいらっしゃいます。

それを「ほてり」と表現することもあるのです。

 

ほとんどの方が足が痛むような症状を訴えます。

たとえばアリが這うように感じる「蟻走感」。

脚の内側にアリがはっているような痛みで、これは薬物中毒の場合にもよく起こる症状です。

主に太ももからふくらはぎにかけて症状が出ることが多いのですが、ひとによっては足首から先に現れる場合もあります。

 

寝ている時に“足がつる”と訴える方がいます。

単に“つる”だけなら、この病気とは無関係です。

足がつるのは「睡眠関連下肢こむらがえり」といい、加齢とともに頻度が増加します。

 

訴える症状は千差万別。

病気には感じ方や捉え方に個人差があり、とくにむずむず脚症候群ではその差が大きいです。

「脚を切ってほしい」というほどの辛さを訴える方もいます。

ときにはヒステリーと見間違うようなことさえあります。

「突っ張るような」「熱いような」「膨張するような」…。

 

単に皮膚が痒くて、かきむしってしまうのはむずむず脚症候群ではありません。

脚の内部が痒かったり痛かったりするのです。

「足の内部で血管が膨張しているような違和感」と表現されることもありますし、坐骨神経痛の痛みに似ていると言う方もいます。

女性に多いむくみ

 

むずむず脚症候群の場合、重症になると、脚だけではなく、下腹部や背中、腕にまで症状が広がってきます。

むずむず感に耐えられず、手足をばたばたと動かすケースもあります。

下肢だけに見られるものを「周期性下肢運動障害」、手足が加わる場合は「周期性四肢運動障害」といいます。

 

ただし、体を動かしさえすれば症状は軽減します。

立って歩けばスッと違和感が消える、寝ている時なら、ベッドの中で脚を叩いたり、脚に刺激を与えたり、いろいろやってみましょう。

それでも違和感が収まらなければ、立ち上がって歩いてみるとスッと収まります。

そしてベッドに戻って横になります。

ところが、また動かしたくなる衝動に駆られます。

この繰り返しなのです。

 

むずむず脚症候群は目覚めている昼間にも起こります。

むずむずして、デスクに座り続けていられない。

ただし一般的に症状が現れやすいのは、夕方から夜にかけてです。

この時間帯に集中しています。

カフェイン、アルコール、ニコチンで症状が悪化する場合もあるので、これらは就寝前には控えた方がいいでしょう。

 

むずむず脚症候群で死に至ることはありません。

しかし、むずむず脚症候群についても眠れないことが大問題であり、重症になるとベッドに入って5~10分で症状が現れ、明け方まで眠れないというケースも珍しくありません。

 

睡眠薬もあまり効果がありません。

このむずむず脚症候群が睡眠障害として扱われる最大の理由は、著しい不眠をもたらすからです。

むずむず脚症候群も睡眠時無呼吸症候群のように、不眠からくる不幸な事故などに発展する可能性があります。

仕事中や運転中であれば、その場を離れて自由に脚を動かすことはできません。

するとストレスが募り、精神に過度のストレスがかかります。

気分も滅入りやすくなり、生活の質(QOL)が大きく低下してしまいます。

症状が重い方は会社や学校に通うこと自体が困難になってしまうのです。