「腎」は成長、発育、老化をコントロールする働きもあるので、「腎」の気が不足すると、足腰が弱ったり、耳鳴り、難聴、視力低下、白髪、抜け毛、物忘れといった老化現象も起きます。

 

これらについても、たとえば若白髪が多くみられるように、現代では20~30代の若い頃から「腎」の働きの低下による不調を生じている人が増えています。

そもそも「腎」は、私たちが生きるための「土台」となる臓だと、古くからいわれています。

 

人の一生の変化を記した中国の医学書には「90歳になると、腎気が枯渇し、血気もなくなってしまう」「100歳になると、五臓に貯蔵されていた気がすべてなくなっていまい、死んでしまう」とあり、「腎」のエネルギーがなくなること=「死」を意味するというのです。

 

若い頃から「腎虚」と同様の症状がみられる人が多い現代では、それだけ「腎」がダメージを受けるほどのストレスにさらされているといえる一方で、別の見方をすると、それだけのストレスに耐えるだけの力を持っていない人が増えている、といえるのかもしれません。

 

24時間営業のお店が増えたり、ネットやスマホなどで昼夜を問わず繋がることが可能な状態の近年では夜遅く帰宅する電車内に小さな子どもが乗っていたりする姿が少なくありません。

 

こういったライフスタイルの変化にともない、子どもの頃から夜更かしが常態化していることは、「腎」を若い頃から自分ですり減らしているといっても過言ではありません。

生活の乱れによるストレスは「自分でつくっているストレス」でもあるので、心当たりのある方は、生活習慣を整えることから始めてみましょう。