線維筋痛症の診断(分類)の代表的なものとして、米国リウマチ学会が作成した18箇所の圧痛点が広く用いられています。
1.広範囲にわたる疼痛の病歴
定義:広範囲とは右・左半身、上・下半身、体軸部(頸椎、前胸部、胸椎、腰椎)
2.指を用いた触診により、18ヶ所の圧痛点のうち11ヶ所以上に疼痛を認める。
定義:両側後頭部・頸椎下方部・僧帽筋上縁部・棘上筋・第2肋骨・肘外側上顆・臀部・
大転子部・膝関節部
指を用いた触診は4Kgの圧力で実施 (術者の爪が白くなる程度の力)
圧痛点の判定:疼痛に対する訴え (言葉、行動)を認める。
判定:広範囲な疼痛が3ヶ月以上持続し、上記の両基準を満たす場合。といわれております。
※アメリカリウマチ学会の診断基準1990を用いている。
圧痛点として
・後頭部(後頭下筋腱付着部)
・下部頸椎(C5-7頸椎間前方)
・僧帽筋(上縁中央部)
・棘上筋(起始部で肩甲骨棘部の上)
・第2肋骨(肋軟骨接合部)
・肘外側上顆(上顆2cm遠位)
・臀部(4半上外側部)
・大転子(転子突起後部)
・膝(上方内側脂肪堆積部)
線維筋痛症の疼痛は出現部位やその程度がひとによって異なり、きわめて多様性に富んでいます。
線維筋痛症診療ガイドライン 日本線維筋痛症学会 編 引用