うつ病では、からだにもさまざまな不調があらわれてきます。

とくに睡眠や食欲、性欲といった、本能的な機能に支障をきたすようになる点が特徴的です。

 

≪寝つきが悪く早朝に目が覚める≫

身体症状のうち、もっともよくみられるものは睡眠障害です。

とくに不眠は必ず現れるといってよいでしょう。

といった訴えがよく聞かれます。

なかでも、早朝に目が覚める早朝覚醒という症状はうつ病に特徴的です。

また、すっきりと目が覚めず、疲労感が残ってしまい、布団から出ようという気がなかなかおこりません。

夢をたくさん見るようになり、熟睡感が得られないケースもあります。

 

「自殺してしまいたい」という思いは、ひとりでいる時に突然起こりやすく、とりわけ明け方に目覚めて寝付けずにいる時に強まる傾向がみられます。

不眠とは反対に、眠り過ぎてしまう過眠になる人もいます。

夜間、十分に眠っているにも関わらず、昼すぎや、時には夕方まで目が覚めないこともあります。

それでもきちんと眠った気がせず、疲労感は残ってしまいます。

 

≪食用が低下して体重も減ってくる≫

うつ病では、食欲の変化も目立ってきます。食欲がなくなり、食事の回数や量が減るため、体重が1ヶ月で4~5㎏減少するケースも見られます。

急激に痩せてしまうため、周囲の人が癌などの身体疾患ではないかと心配して受診をすすめ、うつ病と診断されることもめずらしくありません。

鉱物を口にしてもおいしく感じられず、「味気なくて砂を噛んでいるようだ」と訴える人もいます。

食欲不振とは反対に、食欲が異常に高まることもあります。

ごはんやパンといった炭水化物食品を過食したり、これまで甘党ではなかった人が、チョコレートや大福などの甘いものを多くとるようになる傾向がみられます。

薬物療法によってうつ病が回復する過程で、甘いものの過食が一時的にあらわれることもあります。

 

 

≪性欲減退やからだの痛み、疲労感も生じる≫

性欲が減退するケースも少なくありません。異性への性的関心が薄すれ、性行為に対する意欲もなくなってくるのです。

たいていは、「年齢のせいだろう」「からだが疲れているためだ」などと思い込み、放置してしまうようです。

男性の場合、勃起障害(ED)で泌尿器科の診察を受けたら、うつ病が明らかになったというケースも見られます。

女性では、性ホルモンと関連した症状として、無月経、月経不順などがあげられます。

 

このほか、からだが疲れやすく、だるさが続く点もうつ病の特徴で、休息をとってもなかなか疲労感はぬぐえません。

からだの各部に痛みを感じやすくなり、頭痛や腹痛、腰痛、胸痛、関節痛や筋肉痛、歯痛などが生じることもあります。

とくに、頭痛はよく見られる症状で、がんがんする激痛よりも重く締め付けられるような頭重感があらわれやすいものです。

うつ病による痛みの場合、市販の鎮痛薬を服用してもほとんど効果はみられません。

手足のしびれやふるえ、肩こりなどが生じることもあります。

 

≪さまざまな症状があらわれては消える≫

下痢や便秘、吐き気やおう吐、腹部の張り、胃のもたれ、むかつきといった消火器症状もよく見られます。

目の疲れ、めまいや耳鳴り、口の乾き、のどの異物感、胸部の圧迫感や息苦しさ、動機や息切れ、発汗などあらわれる身体症状は人によって実にさまざまです。

「からだの病気ではないか」と心配して内科などを訪れ、検査を受けても、症状がうつ病に起因している場合、はっきりとしたトラブルは見つかりません。

その結果、不安ばかりが増して、症状がいっそう悪化するケースも見られます。

 

症状のあらわれ方や程度には個人差がありますが、からだのあちこちに複数の症状が併発することも多いようです。

原因がわからないまま、さまざまな身体症状がつづくときは、うつ病の可能性もあることを知っておいてください。

 

≪不眠症≫

睡眠障害は、多くのこころの病気に伴う症状です。

なかでも不眠はとくに顕著で、うつ病では必ずといってよいほどあらわれます。

ひと口に不眠といっても、「寝つきがよくない」「眠りが浅い」「夢ばかり見て熟睡できない」「朝早く目が覚めてしまう」など、いろいろなパターンがあります。

「今夜もまた眠れないのではないか」という不安によって、いっそう眠れなくなることも少なくありません。

うつ病による不眠は「いったん寝付いてもすぐに目が覚める」「ゆっくりと休めず、朝の暗いうちに起きてしまう」といった特徴がみられる点で、単なる不眠症とは大きく異なります。

 

≪季節性感情障害≫

特定の季節になると抑うつ気分におちいり、その時期が過ぎると症状が軽快するケースがあります。

たいていは、日照時間が短くなる10~11月にかけて発症し、翌年の1~2月にもっとも症状が強まり、春になると徐々に回復していきます。

これは「季節性感情障害」といううつ病で、光の欠乏が誘因と考えられています。

人事異動や転勤など、季節に関係する心理的・社会的ストレスの影響が明らかなケースは除外されます。

 

過眠、炭水化物食品や甘いものの過食、体重の増加など、通常のうつ病ではあまり見られない症状が生じやすいようです。

 

 

 

千葉市稲毛区にある轟はり灸治療院では、 心療内科の治療も行っています。

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