これまでに取り上げたうつの状態と、正反対の感情に支配される躁の状態が交互にやってきます。

ただ、2種類の状態が同じくらいの間隔でやってくるものだけではなく、躁の状態が長くて、うつの状態が少ないものや、その逆のケースなど、双極型躁うつ病にもいろいろなパターンがあるようです。

 

≪発病は比較的若い年代で≫

単極型うつ病が中年から老年にかけて発病することが多いのに対し、双極型は30歳前後とわりと若いうちに発病します。

うつ病では原因の一部と考えられた遺伝的素因が、双極型ではかなりの割合を占めると思われ、逆に転勤や荷下ろしなどまわりの状態(誘因)はあまり発病を左右しないようです。躁からうつ、うつから躁への移り変わりも、取り立てて原因となる状況は見当たらないことが多いのです。

 

≪躁状態ではすべてが楽観的!≫

うつ状態と躁状態を繰り返すのがこの病気の第一特徴です。

うつ状態の時は、今まで述べてきた症状と同様の精神状態になりますが、身体症状の訴えは単極型うつ病の方が強いようです。

躁状態にあるときには、とにかく爽快、自信満々(自信過剰)、楽観的で自分の能力をはるかに超えることができるというような誇大妄想におちいることもあります。睡眠時間がほとんどなくても元気で生活することができます。人によっては、躁状態の時の一日の平均睡眠時間が3時間という場合もあります。

躁とうつの境目の時に、混合状態とよばれる躁ともうつともいえない時期が挟まることもあります。この混合状態では、感情・思考・身体の各症状が躁・うつバラバラに現れます。時間的にはごく短い間であることが多いようです。

 

≪強いうつ状態は叱咤激励はしない≫

躁状態では「何でもできる」「自分は何をしても許される」という思い込みから、一夜にして何10万円も浪費したり、興奮して暴れたりという問題行動をとることが多いようです。本人に全く自覚がないために、周囲の抑止も効果がなく、自ら積極的に通院することもありませんので、入院治療が必要になることが多くなります。

この場合にも、一番大切なのは自殺防止ですから、叱咤(しった)激励や、その方を責めるような態度を避けねばならないのはいうまでもありません。